陣痛とは

陣痛が起こる時期や仕組、痛みの強さなど、陣痛の種類や段階をご紹介しています。

陣痛とは、母体が赤ちゃんを産み出そうとする時の子宮の動きや、その動きに同調して 赤ちゃんが産道を進む事によって起こる痛みの事です。
陣痛は時期によって痛みの強さや痛む間隔が違ったり、段階によって痛みが起こる仕組自体が 違ったりなどしますので、その種類をご紹介します。

 陣痛とは
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 前駆陣痛

前駆陣痛とは「お産の合図」でも紹介していますが、分娩時に起こる 本番の陣痛より前の段階の、出産へ向けての準備のような陣痛です。
前駆陣痛の段階では産院へ行く必要は無く、安静にしていれば良いそうです。

時期 本番の陣痛が始まる少し前の人もいれば、臨月に入る前から感じ始める人も居ます。
仕組 出産の準備として胎児が頭を子宮口のほうへ向けて移動するように、 子宮が収縮する事によって起こります。
強さ 初めは余り感じない人も居るようですが、 生理痛に似ていたり下痢による腹痛と勘違いしてしまうような弱目の痛みから始まる人が多いようです。
間隔 とても不規則で、強くなってみたり弱くなってみたり、 30分間隔であったり1時間間隔になってみたりなどして、次第に治まってしまいます。

前駆陣痛と本番の陣痛の違いは、例え初産婦さんでも大抵の人がはっきりと分かるそうで、 この陣痛はどっちだろう?と迷うようであれば、ほぼ前駆陣痛なのだそうです。
識別の方法は、お腹や腰の痛む間隔が規則的であり、徐々に短くなっていくようであれば、 本番の陣痛が始まっている事になります。
産院から、本番の陣痛が有る程度進んでから連絡するようにという指示があっても、 どちらか分からず不安であったり、何か正常でないような変化を感じたら、余り我慢せずに連絡すると良いでしょう。


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 本番の陣痛

本番の陣痛は前駆陣痛と違い、間隔が規則的で徐々に短くなっていく陣痛です。
陣痛の間隔に規則性を感じたら、落着いて痛みを逃しながらメモを取って、 間隔を計ると良いでしょう。

時期 分娩開始となる数時間から十数時間前です。
この陣痛は娩出が完了するまで、痛みが起こる仕組や大きさを変化させながら続きます。
仕組 赤ちゃんが産道へ進むようように子宮が収縮する痛みから、赤ちゃんの頭が産道へ入り込みだした時に 産道が開いていく痛みを伴うようになり、産道を進み始めると骨盤が圧迫されて神経が痛みだします。
強さ 初めは余り強くなく落着いて逃す事が出来ます。
分娩第一期に入っても、最初のうちは落着いて対応する事が出来ますので、 陣痛間欠時にはリラックスするなどして過ごせます。
子宮口が開大していくに従って徐々に痛みも強くなっていくので、 呼吸法を行ったり体勢を変えてみたりなどします。
第一期の終盤に差掛ってくると、いきんでしまいたくなりますが、 ここでいきんでも赤ちゃんをスムーズに娩出出来ないので、いきみ逃しをしてやり過ごします。
分娩第二期に入ると、呼吸法などのコントロールも難しくなる程に痛みが強まりますので、 助産師さんの合図に合わせていきみます。
痛みがピークに達する頃に「パチン」という感覚や音を聞いたら、破水出来たという事ですので、 不安がらずに頑張りましょう。
間隔 最初は1時間や30分程度の間隔が数時間かけて徐々に縮まっていき、 異常等が無ければ10分間隔程度まで縮まってきてから産院へ移動し、 分娩第一期として陣痛室などで待機します。
この頃は、陣痛間欠時にはトイレへ行ったり食事を摂ったり、 破水していなければ入浴してリラックスしたり、歩いたり階段を昇り降りして陣痛を促進したりなど、様々な事が可能です。
陣痛の間隔が4〜5分程度になってくると、体に不必要な力が入り易くなってしまいますので、 深呼吸をしてみたり、付添いの人などに腰をさすってもらったりして緊張をほぐします。
やがて2〜3分間隔になり、痛む時間と痛みが無い時間が同じくらいになってきたら、 子宮口もほぼ全開大になりつつあります。
分娩第二期に入っていきみ始め、陣痛が1〜2分間隔程度になる頃には 排臨⇒発露となります。
肩を出しに掛かる頃には、約1分間隔のうちの殆どが陣痛を感じる時間となりますが、 ずっと継続して痛む訳では無く、最後まで必ず休める時間が周期的にくるので、 痛みが無い時には休んで体力を温存しましょう。
児娩出が完了すると、嘘の様に陣痛が治まります。


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 微弱陣痛

微弱陣痛は、名称から想像すると出産前に予兆として感じるような弱めの陣痛に思えますが、 実際は分娩中の自力出産が難しくなるような状態に起こる陣痛の事です。

時期 分娩第二期の初めのほうからであったり、途中から起こったりするものです。
仕組 児分娩の為に子宮が収縮する痛みです。
強さ 過期妊娠により子宮過大となってしまったり、長時間分娩により母体が疲労してしまうなどの要因で子宮の収縮力が弱くなり、 結果として陣痛が弱くなってしまいます。
状況 赤ちゃんを産道へ押出す力が不足してお産が長引き(遅延分娩)、自力での分娩が難しい状態になります。

確率的には出産全体のおおよそ1割以下とされているようです。
原因としては、多胎妊娠、羊水過多、胎児の廻旋異常、若年出産、高齢出産などの場合に 確率が上がるとされているそうですが、これらに当てはまらなくても起こる可能性があるそうです。
子宮の収縮力が弱すぎる微弱陣痛は、母子共に危険な状態になる可能性がありますので、 陣痛促進剤を投薬するなどして陣痛を促したり、吸引分娩、鉗子分娩、帝王切開に切替えたりする事があるそうです。


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